横須賀 八甲田山死の彷徨 2014年 2月(撮影)

東日本では2月に2回にわたり記録的な大雪が降った。三浦半島の先端に位置する観音崎も例外ではなかった。1回目の大雪の日の昼ごろ、東京や横浜での積雪のニュースを横目に観音崎では僅かに舞う雪が地面に触れると同時に融けて消えていた。いつもの通りこのまま積もることなく終わるかと思われたが、午後になって様相は一変してみるみる雪が積もり始めた。夕方になると観音崎公園の広場の斜面にはソリやスノボ遊びをする子供たちが集まりゲレンデ状態となっていた。

ふくらんできたダンコウバイの花芽が雪に包まれた。

トランポリンのネットの上にも雪が張り付いた。

フウトウカズラの葉の上に積もった雪。

クヌギ林もシラカバ林のように見える。

展示されている黒船も白く変身。

観音崎公園ゲレンデでスノボる少年。

大雪の日の出来事 「八甲田山死の彷徨」 三浦半島版
最初の大雪の日の夕方17時過ぎ、観音崎京急ホテル前のバス停で横須賀駅行きのバスを待っていた。
この路線バスは、横須賀駅と観音崎の間を折り返し運転している。つまり観音崎はバスの終点であり始発でもある。観音崎京急ホテル前のバス停は観音崎の1つ隣のバス停になる。
激しい暴風雪のなか吹きさらしのバス停で待っていたがバスはなかなか来ない。傘を差すこともできず吹き付ける雪が顔に痛い。やっと観音崎行きのバスがすごく遅れて来てホテル前で乗客を降ろしていた。すぐに観音崎から折り返して来ると一安心。間もなく観音崎行きのバスがもう1台やって来た。心強い。
しばらくして観音崎方向から先ほどのバスが走って来たが、行き先表示が回送になっておりそのまま通過してしまった。遅れているため1台間引き運転かと思っていると、すぐに次のバスが来た。しかし次のバスも回送になっておりチェーンの音も高らかに減速することもなく走り去ってしまった。
暴風と降雪のなかで寒さに震えながらジッと待っていたが、いくら待ってももう次のバスは来ない。あの2台のバスも含めて運休の指示が出されたらしい。ここは悪天候時にはタクシーも来ず陸の孤島となる。家に帰るには歩くしかない。
まだバス停で待っている人たちと別れて、激しい風に逆らって歩く。骨が折れた傘を少し開いて頭を入れて歩くので前がよく見えない。歩道は雪が深く歩きにくい。車道の轍跡を時々歩く。車道に車は走っていないが、スリップして突っ込んで来る車が現れないか不安。映画で見た「八甲田山死の彷徨」の場面が彷彿される。
途中のバス停でも来ないバスを何人もの人が辛抱強く待っている。1時間近く歩いてなんとか遭難せずに電車の駅に着いた。駅のバス停でも運休を知らずに長い行列が出来ていた。
ほっとすると同時に、吹きさらしのバス停でじっと待っている何人もの客を見ながら知らん顔をして通過するように2台のバスの運転士に指示した京浜急行バスの非情さに不信の念を押さえられなかった。

雪の重みで倒れた木の巻き添えで弓なりになったスギ。

こちらは雪の重みで裂けたスギの幹。

アブラチャンの冬芽。

イロハモミジの角のような2つの冬芽。

毛皮のコートを纏ったコブシの冬芽。

ロボットの顔を思わせるムクロジの葉痕と冬芽。

センダンの葉痕の上にチョコンと丸い冬芽。

センダンの実が青空に映える。

カラスザンショウの幹の模様。

ヤマノイモの種が飛んだ後の実の殻。

コクサギの枝に鈴なりの実。

ヒメウツギの芽が伸び出した。

オニシバリの緑色の花。

陽溜まりでカントウタンポポの花が咲いた。

長い名前のモミジバヒメオドリコソウ。

寺院の池で甲羅干しするカメ様。

大雪による影響 その2
我が家では消費税増税前に駆け込みでリフォームをすることにした。業者との事前調整で2月の終わり頃には工事が完了する予定になっていた。3%ではあるが消費税を節約できるはずであった。
しかし、今回の度重なる大雪の影響で上信越方面にある工場の屋根が落ちるなどの被害が発生し必要な部材の生産が停止してしまい、4月にならないと納品されず工事の具体的スケジュールも未定になってしまった。
増税前の駆け込み需要で工務店が大忙しの中、なんとか工事日程の調整をしてもらったのに、逆に今は仕事が出来なくて工務店は暇になってしまったとのこと。