酷暑を耐える乾燥半島 2014年 8月(撮影)

三浦半島の7月・8月は雨が降らない。東京や横浜で大雨が降って浸水被害が出たり、全国各地で集中豪雨になったりしても、三浦半島には降らなかったり、降っても土の表面が少し湿る程度でしかない。局地的な大雨情報を聞きながら炎天下で花壇に潅水する日が続いた。しかし、8月も最後の週になると一転して雨の日が続くようになる。大雨ではないが花壇に潅水する必要が無い程度の雨が連続するのは、ここ数年の傾向だ。もう少し平均して降ってくれるとありがたいのだが。

アオギリの丸い種がついたボート状の果皮はやがて風に吹かれてクルクル回りながら落ちて親から離れた場所に種を運ぶ。

かつて食べ物を包んだ葉をカシワと言った。アカメガシワの樹皮は将軍木皮の名で薬として利用される。黒い種は....?

メシベを真っ直ぐ上に伸ばしたクサギの花は良い香りがしてアゲハチョウの仲間がやってくる。

赤い花をつけ青空に伸びるサルスベリの徒長枝がコクサギ型葉序の特徴を見せる。

ホオノキの大きな実。ホオノキの材質は柔らかく収縮や反りが少ないため下駄や刀の鞘などに使われた。

クズの根をくず粉や葛根湯にしたり、茎の繊維で織物を作り、葉は家畜の飼料となったりと利用価値の高い植物だった。

真夏の草原や低木にセンニンソウがツルを伸ばして白い花をいっぱいに咲かせている。

センニンソウの仲間のボタンヅルも同じような花を咲かせ、花の後の種もそっくり。

生垣の上に覆いかぶさるように咲くヤブガラシの花。オシベや花弁はすぐに落ちてメシベだけが残る。

ヘクソカズラのツルも生垣などに絡んで伸びる。ツルが強いため引っ張ってもなかなか切れず除去が面倒。

ヒガンバナより少し早く咲くキツネノカミソリはヒガンバナと同様にリコリンを持っている有毒植物。

キツネノマゴは1つか2つの花を長く咲かせる。花弁の模様は蜜標といい虫たちに蜜の在り処を示している。

夏の暑い頃から咲いているアキノタムラソウ。

ツリガネニンジンの若葉は山菜として人気が高い。

ラン科ではないけれどランの文字を持つヤブラン。

山野に咲く野菊の代表でもないけれどユウガギク。

北アメリカの農地雑草オオブタクサの種は輸入大豆や飼料穀物に混ざって日本に持ち込まれたらしい。

茎に鋭いトゲを持つワルナスビ。花の形は野菜のナスの花にそっくり。小さな実もナスに似る。

ウコンの根はターメリックとしてカレーの原料やタクアン、マーガリン、チーズなどの着色料として利用される。黄色い色素のクルクミンは最近健康食品としても人気らしい。

普通は地面から出るミョウガの花が茎の途中についている。ミョウガを食べると物忘れをするという俗説がある一方、「冥加」に通じることから家紋にも使われる。