北ア ブナ立尾根を登る 2016年8月(撮影)

北アルプスの急登として知られるブナ立尾根を久しぶりに登った。ブナ立尾根から始まって槍ヶ岳にいたる登山ルートは裏銀座コースと呼ばれていて私にとって初めて日本アルプスに登った思い出の登山道。あれは1967年8月のことで実に49年ぶりのコース。最初の時以後、何回か裏銀座やブナ立尾根を通ったが全部逆コースでブナ立尾根は下りにだけ通っていた。登りのブナ立尾根は2回目で初回と変わらずきつい登りだ。若い頃にはブナ立尾根を走り下ったこともあったが今はもうとてもそんな真似はできない。そうそう初めてここを登ったときには高瀬ダムはまだ無かった。七倉からブナ立尾根登山口までは樹林の中の小川に沿って細い登山道を歩いたものだ。今はダム工事でつけられた舗装道路を歩く。早朝でなければタクシーで高瀬ダム上部まで行くことができる。

ロックフィルの高瀬ダム堤体には上部に登るためのつづら折れの道がジグザグについている。車も通ることができる道。

ダム堤体の端から端までつづら折れの道を何回か行き来してやっとダム上部に登り詰めた。湖面に朝日はまだ届かない。

高瀬ダムの堤体に咲いていたフジアザミ。フジアザミはフォッサマグナ要素の植物として知られる。

ホソバノヤマハハコも高瀬ダム堤体に咲いていた。キク科ヤマハハコ属
ブナ立尾根を登り始めると最初はブナの林が続いている。


ソバナ キキョウ科ツリガネニンジン属

真っ赤に熟したタケシマランの果実。

ヤマホタルブクロ キキョウ科ホタルブクロ属

ミヤマコウゾリナ キク科ヤナギタンポポ属

ブナ立尾根登りの後半やっと山の稜線が見えてきた。

ハクサンオミナエシ 別名はコキンレイカ。

シナノオトギリ オトギリソウ科オトギリソウ属

ハナニガナ キク科ニガナ属

クロトウヒレン キク科トウヒレン属

烏帽子岳に向かう稜線にあった巨大な花崗岩の岩。

烏帽子岳 山頂は尖った岩でとても狭い。

ミヤマリンドウ リンドウ科リンドウ属

ウメバチソウ ニシキギ科ウメバチソウ属

ウサギギク キク科ウサギギク属

イワギキョウ キキョウ科ホタルブクロ属
烏帽子岳から見下ろす池塘群。

稜線から見下ろす高瀬ダム。

砂礫の斜面に咲くコマクサ。ケシ科コマクサ属

ミヤマコゴメグサ ハマウツボ科コゴメグサ属

タカネヤハズハハコ キク科ヤマハハコ属

クロマメノキ ツツジ科スノキ属

オオレイジンソウ キンポウゲ科トリカブト属

ミヤマママコナ ハマウツボ科ママコナ属

今回の登山ルートは北アルプス裏銀座コースと名づけられており、七倉ダムから歩き始めて高瀬ダム→ブナ立尾根→烏帽子岳→三ツ岳→野口五郎岳→真砂岳→ワリモ岳→鷲羽岳→三俣蓮華岳→樅沢岳→西鎌尾根→槍ヶ岳→槍沢→上高地にいたる縦走路。
参考までに高瀬ダムはロックフィルダムで1969年着工、1979年竣工。私が初めてブナ立尾根を登った2年後に着工され、それから竣工まではブナ立尾根はダム工事のため登山不可になっていた。