アルプス山麓に花を求めて 2011年 6月(撮影)

6月のアルプスの高峰はまだ深い雪に覆われているが、標高2500mほどの山域では雪も融けて様々な高山植物が鮮やかな花を開き始めている。山麓の牧場では牧草の花が咲き乱れカウベルの音を響かせながら牛がのんびり草を食んでいる。山あいの小さな集落を埋めるように群生しているタンポポは、やはりセイヨウタンポポなのだろうと思う。

レウカンテムム・ブルガレは、日本の花壇で見かけるフランス菊によく似ている。

トリフォリウム・プラテンセはアカツメクサに似ているが、花の大きさはアカツメクサよりも小さい。

クワガタソウの仲間のベロニカ・フルティカンス。オオイヌノフグリなども同じ仲間になる。

花びらがほとんど開かず丸い蕾のままのようなトロリウス・エウロパエウス。和名ではタマキンバイ、英名ではバターボールというらしい。

遠くから見るとハクサンチドリに似ているダクティロリザ・マクラタ。

フィテウマ・スケウクゼリは見たことの無い面白い形をしている。

日本で見られるヒメハギと同じの仲間のポリガラ・アルペストリス。

シレネ・ディオイカはナデシコ科でマンテマの仲間。

牧草地の片隅で水が湧き出す湿った場所に生えていたピングイクラ・レプトケラス(和名は高山植物のムシトリスミレ)。

日本でも見られるヘラオオバコの仲間でピンクの花穂を持つプランタゴ・メディア。

マメ科のアンティリス・ブルネラリアは丸い花冠を作る。

レンゲソウに似た花のトリフォリウム・アルピヌム。

黄色い小鳥の頭のような花のリナントゥス・アレクトロロフス。

深い青の鮮やかさが印象的なゲンティアナ・ベルナ。

ベロニカ・アルピナの花も茎頂に丸い玉の形を作る。

短い葉が絨毯のように広がり小さな赤い花のシレネ・エクスカパ。

日本の高山植物ミヤマアズマギクに似ているアステル・アルピヌス。

ホモジネ・アルピナの紙細工のような花はオケラに似ている。

良く知られたアルプスの名花アルペン・ローゼが群生する。

オキナグサの仲間のプルサティラ・ベルナリスが草原に咲く。

左端に半分ほど写っている山はモンテローザ(4,634m)。右側にリスカム(4,527)、カストール(4,223m)、ポリュックス(4,092m)、ロッチャネーラ(4075m)、ブライトホルン(4,160m)、クライン・マッターホルン(3,883m)。モンテローザとリスカムの間を流れ下るグレンツ氷河。花々は、これらの山々の麓に咲いていた。

花の名前は図鑑で調べましたが初めて見る花ばかりなので間違っているかも知れません。間違いをご連絡いただければ幸いです。